天橋立を訪れる目的といえば、股のぞきや海鮮グルメを思い浮かべる方が多いですよね。でも、恋愛成就や学問祈願、諸業繁栄といったさまざまな開運祈願ができる寺社仏閣が揃うことを知っていますか?
松並木を渡りきった北側の府中エリアには、古くから信仰を集めてきたお社・元伊勢籠神社の奥宮「眞名井神社(まないじんじゃ)」があります。
本殿の裏には約2,500年前からそのままの形で祀られている磐座(いわくら)が残り、鳥居のそばには「天の眞名井の水」と呼ばれる御神水が湧いているなどと、北近畿でも名の知られたパワースポットとして名をはせています。
この記事では、そんな眞名井神社のご利益と見どころ、実際に訪れた方の口コミ、そしてアクセスについて詳しく紹介します。
天橋立のパワースポットに興味がある方や、スムーズに眞名井神社に向かいたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
眞名井神社とは|約2,500年前の祈りの形が残る籠神社の奥宮

眞名井神社は、丹後国一宮・元伊勢籠神社の奥宮です。別名を久志濱宮(くしはまのみや)といい、天橋立観光協会の案内によると「くし」とは霊妙なる不思議なパワーの源を意味します。
観光地としてにぎわう天橋立とは雰囲気が変わり、籠神社から山側へ入ると木々に囲まれた静かな参道が続きます。
眞名井神社が特別な場所として語られる理由は、本殿の裏に残る磐座です。まだ社殿が建てられていなかった時代、人々は大きな岩や木そのものに神が宿ると考え、そこへ祈りを捧げていました。
天橋立観光協会によると、磐座は約2,500年前からそのままの形で祀られており、社殿としての神社よりも古い「祈りの場所」が、今もそのままの姿で残っていることがわかります。これを知ってから訪れると、同じ景色でも見え方が変わりますね。
神域の一部は撮影禁止になりました
以前は境内を自由に撮影でき、磐座のすぐ近くまで立ち寄ることもできました。訪れる人が増えるなかで、神聖な場所が荒れることを心配した籠神社の先代宮司により、現在は神域を保護する措置が取られています。
眞名井神社は観光スポットというより、今も大切に守られている信仰の場所です。写真を撮ることよりも、その場で静かに手を合わせる時間を大切にしたいところ。現地の案内板に従って参拝しましょう。
眞名井神社のご利益|衣食住・諸業繁栄と、縁結び・夫婦和合

眞名井神社では、磐座の主座と西座にそれぞれ神々が祀られています。
| 磐座 | 御祭神 | 御神徳 |
|---|---|---|
| 主座 | 豊受大神 (相殿に罔象女命・彦火火出見尊・神代五代神) | 五穀豊穣/衣食住守護・諸業繁栄 |
| 西座 | 天照大神 伊射奈岐大神 伊射奈美大神 | 縁結び・夫婦和合/家内安全・延命長寿 |
主座の豊受大神は、産業と衣食住をつかさどる神様です。月神の一面をあわせ持ち、天御中主神と同神であると伝えられています。暮らしと商売にまつわるご神徳と、縁結び・夫婦和合のご神徳が、ひとつの境内にそろっているのが眞名井神社の特徴です。
天の眞名井の水|鳥居のそばに湧く御神水


御神水「天の眞名井の水」
眞名井神社を語るうえで外せないのが「天の眞名井の水」です。境内にこんこんと湧き出す御神水で、霊験あらたかな水を汲みに、全国各地から人が訪れます。
社伝によると、この水は神々が使う水を三代目の祖神「天村雲命(あめのむらくものみこと)」が黄金の鉢に入れて持ち降りたものと伝えられています。「真名井」という言葉そのものが、水に対する敬称なのだそう。
それは、日本神話において、天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめとする天津神(あまつかみ)が暮らしているとされた聖地・天上界を意味する言葉「高天原(たかまがはら)」の神聖な井戸を意味し、神聖な水につけられた最高位敬称として「天の真名井」という言葉があることに由来します。
このようなことから、眞名井神社の神聖さの高さがうかがえますね。
眞名井神社は怖い?口コミから見えてくる実際の眞名井神社

眞名井神社を検索すると「眞名井神社 不思議」「眞名井神社 怖い」という言葉も出てきます。何か怖い伝説があるのかと口コミやレビューを読んでいくと、どうやら少し意味が違うようです。
実際に訪れた方から多い感想
・空気が変わったように感じた
・とても静かで神聖な空気を感じる
・山の空気に包まれて自然と背筋が伸びる
・心がすっと落ち着く
・磐座を見て強いエネルギーを感じた
感じ方には個人差があります。ただ、複数の口コミに共通しているのは「怖い場所」というより、観光地の延長で騒がしく訪れるような場所ではない、という感覚でした。
実際に、眞名井神社は多くの神々が鎮座する神社でもあるため、天橋立観光協会は「不純な気持ちでの参拝はお控えください」と注意書きをしています。多くの神々を崇拝する気持ちをもって参拝すれば、きっと神々から受け入れてもらえますよ。
眞名井神社へのアクセス|籠神社から徒歩7分、最後は約200mの上り坂

眞名井神社へ向かう方法は、籠神社から歩く・ケーブルカー府中駅から歩く・車で近くまで行く、の3通り。元伊勢籠神社からは、徒歩7分。距離にすると約550mで、最後の約200mが上り坂になります。
ルート①元伊勢籠神社から歩く|約550m
籠神社を参拝したあと、そのまま眞名井神社まで歩けます。本殿に向かって右側へ進むと、眞名井神社へ抜けられる細い道があります。


小道を通り抜けると、ケーブルカー府中駅方面から続く道に合流します。合流したら右折し、そのまま眞名井神社方面へ進みます。前方に鳥居が見えてきたら、そこで左へ曲がります。


鳥居を曲がってからは約200mの坂道です。長い距離ではありませんが平坦ではないので、歩きやすい靴で向かうと安心です。坂を上りきると眞名井神社に到着します。

ルート②ケーブルカー府中駅から歩く|鳥居の分岐まで約500m
傘松公園から下りてきた流れで参拝するなら、こちらのルートが便利です。天橋立ケーブルカー府中駅から籠神社方向へ続く細い道に入り、石畳の道を籠神社の外周に沿って進みます。


石畳の道は途中から舗装された道路に変わり、やがて鳥居が見えてきます。府中駅から鳥居のある分岐までは約500m。ここから先は、籠神社から歩く場合と同じ上り坂です。
この道は車でも通れますが、観光客が多く歩く道なので、徒歩で向かうほうが落ち着いて進めます。
ルート③車で向かう|国道178号から野球グラウンドを目印に
車で眞名井神社の近くまで行く場合は、国道178号を籠神社の前を通り過ぎてそのまま進みます。右手に野球グラウンドが見えてきたら、そこが目印です。


左折して進むと突き当たりになるので、ここを左折。住宅のある道を抜けて、山側へ右折して登っていくと眞名井神社です。はじめて訪れると曲がる場所を見落としやすいので、写真の景色を覚えてからゆっくり進むと分かりやすくなります。


眞名井神社の少し下、進行方向右側に駐車スペースがあり、停められるのは5台ほどです。大きな観光駐車場ではないので、休日や参拝者の多い時間帯は満車になることがあります。すぐ下には天橋立ユースホステルの駐車場があり、場所が近くて紛らわしいのですが、こちらは参拝者用ではないので停めないようにしましょう。
眞名井神社の基本情報
| 名称 | 眞名井神社(元伊勢籠神社 奥宮) |
|---|---|
| 住所 | 京都府宮津市中野905 |
| 問い合わせ | 元伊勢籠神社 0772-27-0006 |
| 参拝時間 | 自由参拝(本宮・籠神社の開門時間は8:00〜17:00、変更あり) |
| 休み | なし |
| 参拝料 | 無料 |
| 駐車場 | 公式の案内は本宮・籠神社の駐車場を利用 (保全協力金は乗用車30分まで無料・終日800円) 眞名井神社の少し下にも5台ほどの駐車スペースあり |
| アクセス | 元伊勢籠神社から徒歩7分(約550m、最後の約200mは上り坂) /天橋立ケーブルカー府中駅から鳥居の分岐まで約500m |
御朱印は本宮・籠神社で受け付けています。眞名井神社の授与品は参拝した方のみに頒布され、授与所が開くのは月に数回です。開設時間は10:00〜15:30で、場所は真名井神社勤番所。
開設日は籠神社公式サイトの「お知らせ」で告知されるので、出かける前に確認しておきましょう。
眞名井神社とあわせて回りたい「天橋立三社参り」
天橋立周辺では、天橋立神社・元伊勢籠神社・眞名井神社の3社をめぐる「天橋立三社参り」が知られています。
天橋立には、神代の昔に男神が女神のもとへ通うために使っていた梯子が倒れて天橋立になったという「天の浮橋神話」があります。この神話と結びつき、三社をめぐると恋愛成就につながるとして知られるようになりました。
参拝する正式な順番は決められていません。天橋立駅側から観光するなら、天橋立神社 → 元伊勢籠神社 → 眞名井神社の順が自然です。
松並木は片道約3.6km。レンタサイクルなら15〜20分ほどで渡れて、一の宮桟橋で自転車を返却できます。
行きは自転車で天橋立を渡り、帰りは観光船という組み立てにすれば、同じ道を戻る必要がありません。時間に余裕があれば、そのまま傘松公園や成相寺まで足を延ばすのもおすすめです。
よくある質問
- 眞名井神社の参拝時間と参拝料を教えてください。
天橋立観光協会の案内では自由参拝で、参拝料は無料です。休みもありません。ただし本宮・籠神社の開門時間は8:00〜17:00(変更あり)なので、籠神社とあわせて参拝するなら、この時間内に訪れるほうが安心です。
- 元伊勢籠神社から眞名井神社まで何分かかりますか?
天橋立観光協会の案内では徒歩7分です。距離は約550mで、鳥居の分岐から先の約200mが上り坂になります。平坦な道ではないので、歩きやすい靴で向かうと安心です。
- 眞名井神社に駐車場はありますか?
眞名井神社の少し下、進行方向右側に5台ほどの駐車スペースがあります。ただし籠神社の公式サイトでは、参道の車両混雑を避けるため、本宮・籠神社の駐車場を利用して徒歩で参拝するよう案内しています。籠神社の駐車場は保全協力金として乗用車が30分まで無料、終日800円です。
- 眞名井神社でお守りや御朱印はいただけますか?
御朱印は本宮・籠神社で受け付けています。眞名井神社の授与品は参拝した方のみへの頒布で、授与所が開くのは月に数回、10:00〜15:30(場所は真名井神社勤番所)です。開設日は籠神社公式サイトの「お知らせ」で案内されるので、お守りが目的なら出かける前に確認しておきましょう。なお冬季は降雪の影響で開設できない場合があります。
- 境内で写真を撮ってもいいですか?
神域の一部は撮影が禁止されています。以前より神域を保護する措置が取られているので、現地の案内板に従って静かに参拝しましょう。
- 眞名井神社のご利益は何ですか?
籠神社の公式サイトでは、磐座主座の豊受大神に五穀豊穣と衣食住守護・諸業繁栄、磐座西座の天照大神・伊射奈岐大神・伊射奈美大神に縁結び・夫婦和合、家内安全・延命長寿の御神徳が案内されています。
まとめ
天橋立は絶景で知られる観光地ですが、歴史に目を向けると魅力がもう一段深まります。なかでも眞名井神社は、約2,500年前から続く磐座と「天の眞名井の水」が今も残る神聖で見ごたえのある場所です。
眞名井神社がある府中エリアは天橋立駅側から移動に時間がかかるので、朝いちばんに参拝したいなら近くに宿を取るのがおすすめ。
天橋立エリアには食事と温泉をゆっくり楽しめる宿がそろっているので、ぜひ、三社参りや傘松公園とあわせて利用してみてください。























